妊娠したときに飲酒をして後悔した話について

妊娠中の飲酒は高いリスクを伴うものだと言われています。
 これは専門医から流産や死産、さらには先天性の疾患をもたらすため、控えるべきだとの声が出ていることからも明らかです。
 しかし、それが分かっていれば防げるのかと言えば、そうとも限りません。これは私の知人が体験した話になるのですが、彼女は妊娠中も飲酒をやめられず、悲劇的な結末を迎えてしまったのです。今回はその話を紹介します。

 彼女は昔からお酒を飲むのが好きでした。これはストレス発散になるのと、お酒そのものの香りや味が性に合うという理由からです。
 彼女が旦那さんに出会ったのも、居酒屋で隣に座った客だったというのだから徹底していました。その場で意気投合したのが交際を始めるきっかけだったと言います。
 彼女は結婚後に旦那さんの要望で勤めを辞め、専業主婦になりました。彼女の夫は古い気質の持ち主で、女性は子供を産み育て、家を守るものだと考えていたのです。
 しかし、それがそもそもの間違いでした。彼女は外に出て活発に動く方が性に合っていたのです。一日中家に閉じこもるなど、苦痛以外の何ものでもありませんでした。
 なかなか妊娠できなかったのも、ストレスに拍車をかけました。早く孫が欲しいと願う双方の両親、その無言の圧力だけで彼女は窒息しそうになりました。
 それでも、排卵日を中心に性行を行うなどして努力を続けた結果、彼女はどうにか妊娠できました。
 しかし、この頃には彼女はもうお酒を手放せなくなっていたのです。
 昼間でも少し気が滅入ると一杯飲むという感じで、常に酒臭い息を吐く彼女は、旦那さんと衝突する回数を増やしていました。
 いわゆるマタニティーブルーと日頃のストレスが重なった結果の話ですから、誰かがしかりつければそう簡単に改善されるものではありません。
 そしてそんなどうしようもない日々が半年ほど続いたある日、彼女は腹部に強烈な違和感を覚え、病院に担ぎ込まれたのです。
 流産でした。アルコールの過剰摂取は、彼女だけでなく胎児すら追い詰めていたのです。
 強制的な入院を余儀なくされた彼女は、二度とこんなことはしないと誓いました。
 人間は悲劇を体験しない限り反省できないのかと思わされた話です。